クラフトタウン

手芸のキホン 手作りQ&A

ミシン編

ミシンの基礎知識

家庭で一般的に使われているミシンには、どんなものがありますか?

家庭用ミシンとして使用されているミシンの多くは、下記の3種類になります。
●電動ミシン…針の上下の動きを内蔵モーターによって行う昔ながらのミシン
●電子ミシン…針の上下運動は電子回路で制御されているが、糸調子や縫い目の調整は手動で行うミシン
●コンピュータミシン… コンピュータを内蔵していて、すべての動きをコンピュータ制御で行うミシン

また、本体の重さによっても分類がされており、下記のようになります。
◆コンパクトミシン…軽いがパワーが弱く、厚物は縫いにくい
◆フルサイズミシン…重たいがパワーが強く、大きなものから小さなものまで縫える
◆レギュラーサイズミシン…重量も機能もフルサイズとコンパクトサイズの中間に位置する

コンピュータミシンと電子ミシンの違いはなんですか?

ミシンのスピードを制御する方式や模様を形成する方法が違います。
コンピュータミシンは、スピードや模様の形成をコンピュータで制御しています。
そのため、豊富な模様をきれいに縫うことができ、模様の選択もダイレクトボタンで選べますし、
文字の刺繍も可能です。
また、自動糸きり・自動止め縫い、エラーメッセージなどサポート機能も充実しています。
電子ミシンは、通常、コントローラーで操作するスピードやスタート・ストップ操作を
手元のボタンに集中させ使いやすくしたものです。
模様は機械的に作り出しますので、複雑な模様やたくさんの模様は、コンピュータミシンには及びません。

コンピュータミシンの良いところを教えて下さい。

模様を選ぶとその模様に適したふり幅、縫い目の長さが自動設定されるので、とても使いやすいです。
たくさんの模様を記憶することもできます。
ボタンホールにしても種類が豊富で、普通地用、薄地用、厚地用、伸縮地用、力のかかる厚地用など、
用途に合わせた縫い方ができます。
ひらがな、アルファベット、数字、簡単な漢字などの文字縫いができるミシンもあります。
また、操作ミスをすると自動で停止する安全装置が付いていたり、液晶画面によるわかりやすさも魅力です。

電子ミシンの良いところを教えて下さい。

一般的にコンピュータミシンよりお手頃な価格でご購入いただけます。
コンピュータミシンほど高性能・多機能ではありませんが、全自動でボタンホールが縫えたり、
押えが上がっていると動かなくなったりする機能を持つ、高品質の電子ミシンも発売していますので、
使用目的・用途・予算に応じてご検討ください。

コンピュータミシンは、壊れやすいの?

コンピュータミシンだからといって、壊れやすいということはありません。
故障する確率は、電子ミシンとほとんど同じです。
使用方法、お手入れ方法をご確認いただき、正しくお使いください。

重いミシンと軽いミシンでは、どちらが良いですか?

どちらにもメリット・デメリットがあります。
重いミシンは、安定感・パワーがありますので、大きいものから小さいものまで縫え、厚物にも強いのですが、
持ち運びや出し入れの時は不便です。
一方、軽いミシンは、移動はラクですが、懐が狭く、パワーも弱いので、
大きいものや厚地を縫うには向いていません。
家庭用ミシンの本体重量は、一般的に下記の通りになります。
フルサイズミシン 約7.0㎏以上
コンパクト(レギュラーサイズ)ミシン 約6.0㎏以下

家庭用ミシンと職業用ミシンの違いはなんですか?

家庭用ミシンは、直線縫いだけではなく、ジグザグ縫いや模様縫いなどができ、
一台のミシンで色々なことができるのが特徴です。
職業用は、直線縫いしかできませんが、家庭用に比べ回転スピードが速く、力もあり、
縫いにくい厚物、皮製品にも対応できます。

日本製のミシンはありますか?

残念ながら、現在日本で作られているミシンはありません。
販売されている家庭用ミシンの主な生産国は、台湾、中国、ベトナム、タイなどです。

安いミシンと高いミシンでは何が違うのですか?

ミシンの販売価格は、生産コストの違いにより変わります。
一般論として、
<コストの高いミシンとは>
・高い部品(LCD,CPU基板など)を使っている
・組み立てに時間がかかる。(部品数が多い)
・生産台数が少ない。
・人件費の高い国で生産している
<コストの安いミシンとは>
・コストのかかる部品を使っていない
・短時間で組み立てられる
・生産台数多い
・人件費の安い国で生産
などです。
また、価格は、機能・性能だけでなく、使い勝手や使いやすさに比例する場合が多くあります。
初心者の方やたまにしかミシンを使わない方は、
「基本的な機能しか使わないし、あまり使わないから安いミシンでいい」と考えてしまいがちですが、
「安いミシンを購入したけれど、使いにくくて結局使わなかった」という話もよく聞かれます。
ミシンに慣れていない方は、販売店などで相談しながら選ばれることをおすすめします。

オープン価格とは何ですか?

メーカーが価格を設定せず、定価が存在しないことを表します。
販売店が販売価格を自由に決めることができる商品という意味です。

ミシンの寿命はどれぐらいですか?

使い方や手入れの状況により寿命は変わってきます。
部品の劣化による故障などであれば、修理可能な場合もありますが、
製造中止になってから年数が経ったミシンですと、部品の取得が難しくなる場合もありますので、
ご注意ください。

ミシンの選び方

ミシン選びのポイントを教えて下さい。

ご使用目的によって変わってきます。
<入園・入学の準備用>
キルティングの重ね縫いができるミシン。
持ち物に名前や目印を入れたい場合もありますので、模様、ひらがな、アルファベットなど文字が縫える
コンピュータミシンも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
<リメイク・お直し用>
実用型のフルサイズミシン。
模様縫い機能は最小限でも構いませんが、薄物から厚物、伸縮地などしっかり縫えるミシンがおすすめです。
<小物、人形等の趣味用>
細かい作業が多いので、“送り歯の枚数(6枚以上)”、“縫い目の長さ、ふり幅調節が自由”、
“フットコントローラーが使える”などの機能があると便利です。
<洋服を作る>
洋服を作るには直線縫い、縁かがり縫い、まつり縫い、伸縮縫い、ボタンホールなど様々な縫い方が必要です。
特にボタンホールを手で縫うのは難しいので、ミシンで縫った方が簡単できれいです。

ミシン初心者におすすめの機能はなんですか?

初心者の方は、上糸のかけ方でミスをすることが多いようですので、
天びんや針の位置に関係なく、糸をかけられるものが良いと思います。
また、糸調子の取り方も難しいと感じるポイントですので、自動糸調子(コンピュータ式)機能が
付いていると便利です。

色々縫えなくていいので、直線とジグザグだけ縫えるミシンはありますか?

家庭用ミシンでは直線、ジグザグ縫いだけのミシンはありません。
直線やジグザグ専用ミシンは、職業用・工業用ミシンとなります。
一般の家庭用ミシンには、縁かがり縫い、まつり縫い、ボタンホールなど最低限の模様は入っています。

子どもが寝てからミシンを使うので、音の静かなミシンが欲しいのですが。

ミシンによって縫い音はまちまちですが、一般的に
コンパクトミシン(軽いミシン)よりフルサイズミシン(重いミシン)の方が静かな場合が
多いようです。
カタログに静音設計と書いてあるミシンもありますので参考にしてください。
聞く人によっても感じ方が違いますので、店頭でご確認いただくことをおすすめします。

デニムや厚物を縫うのに適したミシンはありますか?

厚物を縫うことだけを考えた場合、パワーの弱いコンパクトミシンはあまりおすすめできません。
家庭用ミシンならば、フルサイズで重量・パワーがあるミシンがよいでしょう。
それでも、折り返しの段差部分などは、手回しで助けながら縫うことになります。
「縫う力」が強いものをお求めの場合は、職業用ミシンもご検討ください。

洋裁を勉強中なので本格的なミシンを探しています。

職業用ミシンがおすすめです。
薄物から厚物、皮製品にも対応できます。
ただし、直線縫いしかできませんので、縁かがりなどには、ロックミシンが必要になります。

ミシンの機能・使用方法

「糸かけ」が簡単なミシンはありますか?

糸かけは、メーカー・機種によって多少仕様が異なりますが、どのミシンでも必要な作業になってきます。
糸かけが簡単なミシンとは、糸かけミスが起こりづらい、ミスを防いでくれるミシンということになります。
天びんや糸調子皿を気にせずに糸をかけられるミシンや
押さえが下がっていると糸がかけられないようにする機能がついたミシンもありますので、
お求めの際にご相談ください。
また、初心者の方が間違えやすいのは、
「天びんに糸がかかっていない」、「糸調子皿に糸が入っていない」などです。
その点を注意しながら糸掛けをしてみてください。

「自動糸調子」とはどんな機能ですか?

通常、上糸の糸調子の取り方は糸調子ダイヤルを回して調節します。
自動糸調子の場合は、ミシンが調節してくれますので、糸調節の必要はありません。
なお、下糸の糸調子に関しては、水平全回転釜の場合、糸調節は不要です。
※糸調子は生地だけではなく、糸、針によっても変わりますので、調整が必要となる場合もあります。

どうすればまっすぐ縫えますか?

ほとんどのミシンには、針板にガイドがありますので、それに合わせるように縫うとまっすぐ縫いやすいです。
別売り部品でステッチガイド(定規)もあります。
また、ミシン針は左寄りに配置されていますので、縫うときは針の真正面に座るのもコツの一つです。

カマに糸が絡まってしまいます…

糸がからむ原因は、上糸かけのミスあるいは糸調子が弱すぎることが考えられます。

薄地から厚地、ニット地などいろいろな生地を縫いたいのですが、
家庭用ミシンで大丈夫ですか?

生地に合った針、糸に交換すれば、かなり対応ができると思います。
自動糸調子機能付きのミシンなら糸調節もラクにできます。

一般的な家庭用ミシンで、革(レザー)は縫えますか?

レザーを縫うための押え・針はありますが、その前にレザーを縫うことができるミシンであることが必要です。
すべてのミシンが縫えるわけではありません。

ボタンホールをミシンで作るには?

コンピュータミシンの場合、ボタンを押えにセットすると自動でボタンホールを縫ってくれます。
ミシンによってはボタンホールだけで数種類の縫い方が用意されているものもあります。

スタート・ストップボタンは使いやすいですか?

スタート・ストップがボタン操作になったのには、日本人の生活様式に要因があります。
座敷に座って作業するとき、フットコントローラー式ですとスピード調節が取りにくいため、
手元のボタン操作になりました。
ボタン操作でも、低速から高速まで自由にスピード調節できるつまみが付いていますし、
ミシンによってはスローボタン、針上下ボタンなどもありますので、縫いすぎる心配は少なくなっています。
特に縫い終わりやカーブのところは、スピード調節つまみを使ってゆっくり縫ったり、
スローボタンや針上下ボタンなどを併用しながら縫うとより安心かと思います。
なお、別売の場合もありますが、ほとんどのミシンにフットコントローラーを取り付けることができます。

ミシンの付属品・消耗品

前のミシンのボビンも使えますか?

ミシンの型式によってボビンの形は異なりますので、
新しいミシンを購入された際は、最初からセットされている付属のボビンをご確認いただき、
同じものをお使いください。

フットコントローラーは必要ですか?

フットコントローラーはなくても大丈夫ですが、あると便利な場合もあります。
例えば、細かい作業時に両手を使いたいとき、テーブルなどで椅子に座って作業するときは、
フットコントローラーがあると両手が使えて便利です。

縫うものによって、ミシンの「押え」は変えた方がいいですか?

ミシンの「押え」には、生地や縫い方に合わせさまざまな種類のものがあります。
目的に応じた「押え」を使用することで、よりスムーズにきれいに仕上げることができます。

  • 薄物押え
    シルク、ローン、ジョーゼットなど極薄生地を縫うときに使用します。
    針の落ちる穴が小さく、生地が針穴に入り込みにくいので縫いじわを防ぎます。
  • ローラー押え
    押えについているローラーが回転して生地を押えることので、すべりが悪い素材をスムーズ縫うことができます。
  • テフロン押え
    生地を押える部分に滑りのよいテフロン加工がしてあります。
    押えに貼り付いて縫いにくいレザー(本革)や合成皮革、ラミネート加工された生地、またニットやジャージーなど縫いずれしやすい生地に効果的です。
  • 三つ巻押え
    シャツの裾やハンカチ、フリルの縁など幅の狭い三つ折りを縫うときに使用します。
    押え金が生地を巻き込み、布端を三つ折にしながら縫ってくれるので、細かい三つ巻がきれいに仕上がります。
  • ファスナー押え(片押え)
    片側だけを押えるので、ファスナーのムシ(かみ合うところ)に当たらずに端を縫うことができ、簡単にファスナー付けができます。
    調節ネジで針落ち穴は、左右どちらにも使い分けができます。
  • コンシールファスナー押え
    ファスナーのかみ合う部分や縫い目が表から見えないように縫うとき(コンシールファスナー)に使用します。
    ファスナーのムシを押えの溝に挟み込みながら縫うことで、きれいに仕上がります。
  • 縁かがり押え
    裁ち目かがり・縁かがり用の押えです。
    布端を押えのガイドにあて、針が布端いっぱいになるようにし、ジグザグ縫いをすることで、裁ち目のほつれを防ぎます。
  • テフロン押えZ
    ミシンのジグザグ縫い用テフロン押えです。
    レザーや合成皮革、ニットやジャージ、ビニールコーティング生地といった滑りの悪い素材がスムーズに縫えます。

ミシン糸と手縫い糸の違いはなんですか?

ミシン糸と手縫糸との違いは、糸にかかっている「より」の方向です。
糸は、細い複数の糸をよって(ねじって)1本にしてありますが、
通常、ミシン糸は「左より(Zより)」、手縫い糸は「右より(Sより)」によりがかかっています。
ミシン糸と手縫い糸の違い
手縫い糸をミシンで使用すると、よりが逆なので、糸が切れやすくなる恐れがあります。

ミシン糸の種類について教えてください。

糸の種類は、繊維のタイプや糸の作り方、用途・素材などで、さまざまな種類に分けられます。
ミシン糸によく使用される代表的な分類をご紹介します。

<素材・用途などによる分類>
【シャッペ】
絹糸の代用品として生まれたポリエステル高級縫い糸。
絹糸の美しさと縫いやすさにポリエステルの強さを兼ね備えた、初心者から上級者まで使える
最も基本的なミシン糸です。
特殊な加工方法で紡績され、なめらかでムラもなく、コットン・ウール・合繊どんな生地にもよくなじみます。
素材:ポリエステル

【絹糸】
絹独特の美しい光沢となめらかさで昔から親しまれているミシン糸です。
ポリエステルミシン糸に比べ耐久性は劣りますが、その風合いや味わい、また天然素材にこだわる
人々から指示されています。
布地を痛めず、シルクなどデリケートな生地を縫うのに適しています。
素材:絹

【ニット用】
レジロンなどに代表されるニット生地専用の糸。
ナイロン特有の伸縮性があり、縫製部分が伸縮してくれるのでジャージーやファンデーション等
インナーに使用される生地など縫製にぴったりです。
素材:ナイロン

【ロック用】
ロックミシンにセットできるサイズの糸。家庭用ミシン糸とは巻の大きさが異なります。
裁断ほつれ止めを目的とした「縁かがり」や縫い代の始末をかねた「飾り縫い」、
生地と生地の「縫い合せ」など対応できます。
素材:ポリエステル

ミシン糸やミシン針には番号がついていますが、
それぞれ番号の大きさの違いはなんですか?

ミシン糸は、番号の数字が大きくなるほど細い糸になります。
家庭用のミシンでは、一般的な生地の地縫いであれば60番がよく使用されます。
逆に、ミシン針は、番号の数字が大きくなるほど太い針になります。
通常の普通生地用としては、11番が使用されます。

基本的に厚い生地の場合は太く丈夫な糸を使い、薄い生地の場合は細い糸を使用して縫います。
ミシン縫いの際、糸の太さに応じて針の太さも変える必要があります。
生地に対して針と糸が合っていないと、糸切れや針折れ、目とびなどの原因になります。
下記の表を参考に、正しい組み合わせでご使用ください。
※表内の組み合わせは、目安です。ミシン縫いを行うときは、試し縫いをおすすめいたします。

<普通地・一般地>

生地・布地 ミシン糸 ミシン針
種類 番手 種類 番手
綿・麻 薄手 ローン
ボイル
細布
ガーゼ
シャッペ 60
90
家庭用(HA針) 9
中肉 ブロード
シーチング
シャーク
オックス
キャンバス
ビエラ
60
90
11
14
厚手 デニム
キルト
カツラギ
帆布
コーデュロイ
30
60
14
16
合繊 薄手 ゴース
デシン
ジョーゼット
ちりめん
シャッペ 60
90
家庭用(HA針) 9
中肉 フラノ
サージ
60
90
11
14
厚手 ゴブラン 30
60
14
16
ウール服地 薄手 ジョーゼット
ガーゼ
ビエラ
シャッペ 90 家庭用(HA針) 9
中肉 フラノ
サージ
ダブルジョーゼット
ベネシャン
60 11
14
厚手 ツィード
モッサ
30
60
14
16

<特殊生地および用途>

生地・布地 ミシン糸 ミシン針
種類 番手   種類 番手
伸縮素材 綿ジャージー
ニット
スウェット
フリース
トリコット
ニット用 50 薄手 ニット用 9
中肉 11
厚手 14
絹素材など 絹素材
着物
デシン
サテン
タフタ
絹ミシン糸 50 薄手 家庭用(HA針) 9
中肉 11
厚手 11
シャッペ 60 薄手 9
中肉 11
厚手 11
手芸
(ぬいぐるみ)
・インテリア
人形
ぬいぐるみ
インテリアほか
透明糸
(※1)
    家庭用(HA針) 11
手芸 フェルト
ビニール地
ラミネート加工生地
シャッペ 30
60
  家庭用(HA針) 11
14
皮革
合皮
30
60
  革針 11
14
ロックミシン 縁かがり ロック用 90   ロック用
家庭用(HA針)
9
11
14

※表内の組み合わせは、目安です。ミシン縫いを行うときは、試し縫いをおすすめいたします。
※1…生地柄を鮮明に活かしたいときに使用します

PAGE TOP